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2009年11月11日(水)更新
広辞苑にも載ってなかった『介護』のなぞ-その1
今日は「介護の日」です。
住友生命保険相互会社 営業企画部
シニア企画室長安部 博様が
(現在は「さわやか福祉財団」にご勤務)
平成13年1月10日、
「シニアの眼」Vol.20
~90秒で分かる販売手法・販売話法のヒント~
のページで書かれている
<広辞苑にも載ってなかった『介護』のなぞ>を
安部 博様のご了解をいただいて掲載させていただきます。
______________________
昨年末のクイズ番組で20世紀最大のベストセラーは何か、
という出題があった。
正解は「広辞苑」とのこと。
これまでに1100万冊が売れているというから日本人
10人に1人は持っていることになる。
国民的辞書といってもいだろう。
小職はその広辞苑で『介護』をひいて少なからず焦った経験がる。
『介護』という単語が載っていなかったからである。
小職を戸惑わせた我が家の「広辞苑」は1979年の
第2版補訂版であった。
調べた結果『介護』は「広辞苑」では第3版(83年12月発売)
から登場していることがわかった。
この事実に意外の感を抱かれる方もいるのではなかろうか。
今や人口に膾炙した感の強い『介護』が、
日本語として定着した歴史は予想以上に浅いということだ。
では『介護』という言葉はどのような過程
で市民権を得たのであろうか?
松の内に免じて本稿では以下の推理を許していただきたい。
1.『介護』は国会図書館のデータ検索では74年、
東京都老人総合研究所の公開講座に始めて登場するも、
学術的造語の域を出ず認知は得られなかった。
2.81~82年にかけて呆け問題の著作が数冊発刊され
その中に登場、痴呆の権威として著名な長谷川和夫氏
の著書が83年に発売されるにいたり、
ようやく『介護』が定着したのではないか。
3.『介護』は介抱の「介」と看護の「護」を合成した行政用語と思われる
厚生省はそれを「介護保険」の呼称に用い固有名詞とした。
それがいつのまにか民間で普通名詞として用い
られるようになったのではないか。
4.『介護』が広辞苑に登場した83年、わが国の老人医療費は
史上初めて3兆円を突破し、
その対国民医療費比も22%と2割の大台を超えた。
また83年はわが国が老人保険法改正により老人医療費の無料化と
訣別した年でもある。
これは単なる偶然の一致であろうか。
5.その後行政も民間も『介護』を概念整理しないまま、
昨年「介護保険」のスタートを迎えるも定義が不明確なまま
混乱・混同が続いている・・・
ちなみに広辞苑第4版では、「介護」病人などを介抱し看護すること
最新の第5版では、「介護」高齢者や病人を介抱し日常生活を助けること
第6版では果たして、どんな表現になるのだろうか。
私たちが「介護」への共通イメージを確立するまでに、
もう少し時間がかかりそうだ。
お客さまと『介護』を語るとき、お客さまが語る『介護』の意味を
確認しておくべきかもしれない。
なぜなら、お客さまの「介護」とあなたの「介護」が
同じ定義とは限らないからである。
さて、あなたにとっての「介護」とはいったいどんなものですか。
(・・・・・続く)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
人を想い、笑顔を創る。
すべては「健康快互」から。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
磯部成文@FOOTMARK
http://www.footmark.co.jp/
http://www.ukiuki.jp/
住友生命保険相互会社 営業企画部
シニア企画室長安部 博様が
(現在は「さわやか福祉財団」にご勤務)
平成13年1月10日、
「シニアの眼」Vol.20
~90秒で分かる販売手法・販売話法のヒント~
のページで書かれている
<広辞苑にも載ってなかった『介護』のなぞ>を
安部 博様のご了解をいただいて掲載させていただきます。
______________________
昨年末のクイズ番組で20世紀最大のベストセラーは何か、
という出題があった。
正解は「広辞苑」とのこと。
これまでに1100万冊が売れているというから日本人
10人に1人は持っていることになる。
国民的辞書といってもいだろう。
小職はその広辞苑で『介護』をひいて少なからず焦った経験がる。
『介護』という単語が載っていなかったからである。
小職を戸惑わせた我が家の「広辞苑」は1979年の
第2版補訂版であった。
調べた結果『介護』は「広辞苑」では第3版(83年12月発売)
から登場していることがわかった。
この事実に意外の感を抱かれる方もいるのではなかろうか。
今や人口に膾炙した感の強い『介護』が、
日本語として定着した歴史は予想以上に浅いということだ。
では『介護』という言葉はどのような過程
で市民権を得たのであろうか?
松の内に免じて本稿では以下の推理を許していただきたい。
1.『介護』は国会図書館のデータ検索では74年、
東京都老人総合研究所の公開講座に始めて登場するも、
学術的造語の域を出ず認知は得られなかった。
2.81~82年にかけて呆け問題の著作が数冊発刊され
その中に登場、痴呆の権威として著名な長谷川和夫氏
の著書が83年に発売されるにいたり、
ようやく『介護』が定着したのではないか。
3.『介護』は介抱の「介」と看護の「護」を合成した行政用語と思われる
厚生省はそれを「介護保険」の呼称に用い固有名詞とした。
それがいつのまにか民間で普通名詞として用い
られるようになったのではないか。
4.『介護』が広辞苑に登場した83年、わが国の老人医療費は
史上初めて3兆円を突破し、
その対国民医療費比も22%と2割の大台を超えた。
また83年はわが国が老人保険法改正により老人医療費の無料化と
訣別した年でもある。
これは単なる偶然の一致であろうか。
5.その後行政も民間も『介護』を概念整理しないまま、
昨年「介護保険」のスタートを迎えるも定義が不明確なまま
混乱・混同が続いている・・・
ちなみに広辞苑第4版では、「介護」病人などを介抱し看護すること
最新の第5版では、「介護」高齢者や病人を介抱し日常生活を助けること
第6版では果たして、どんな表現になるのだろうか。
私たちが「介護」への共通イメージを確立するまでに、
もう少し時間がかかりそうだ。
お客さまと『介護』を語るとき、お客さまが語る『介護』の意味を
確認しておくべきかもしれない。
なぜなら、お客さまの「介護」とあなたの「介護」が
同じ定義とは限らないからである。
さて、あなたにとっての「介護」とはいったいどんなものですか。
(・・・・・続く)
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人を想い、笑顔を創る。
すべては「健康快互」から。
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磯部成文@FOOTMARK
http://www.footmark.co.jp/
http://www.ukiuki.jp/
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